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先生方へのインタビュー

加藤 尚裕 先生

教員として必要な日本語能力を保証するために
=淑徳大学国際コミュニケーション学部人間環境学科こども教育専攻では

団塊世代に大量採用した教員が退職の時期を迎え,新規採用教員の大量採用時代が始まった。大量採用イコール質の低下とは必ずしも言えないが,授業力をはじめとした教員としての資質・能力の向上に向けての支援・育成策に本格的に取り組む自治体が増えている。

教員養成課程のある大学にとっても状況は同じだが,淑徳大学コミュニケーション学部人間環境学科こども教育専攻(埼玉県入間郡)では,将来の教員を目指す学生に対し,教員として必要な日本語能力を保証するために,平成20年から日本語検定(「語検」)を団体受検する。

同専攻の加藤尚裕教授に,そのいきさつなどをうかがった。(聞き手は,時事通信社編集委員 牧俊朗氏)

Q:団体受検するきっかけをお聞かせ下さい。

A:教員になろうとする学生の日本語能力は,ある程度のレベルを必要としていると考えています。

それを保証するものの一つとして「語検」を考えています。

とりわけ,小学校の教員として子どもを教えていくことになる学生にとって日本語の能力は重要であると考えています。小学校の授業は,算数や理科,音楽であっても,言葉が媒介となり,子どもたちと教師とのコミュニケーションを通して行われます。子どもたちは,教師や友達の言葉を通して,学習を深めていくものです。

また,保護者とのより良きコミュニケーションを図るためにも,必要だと考えています。

Q:大学教育の中で,具体的にはどう活用されるのですか。

A:コミュニケーション学部の中に2007年4月に開設された小学校の教員を目指す「こども教育専攻」というコースがあります。1学年53人ですが,このコースの学生に1年の時に「語検」の4級を受検させて,3年までに3級に合格するようにしてもらいます。

Q:学生に「語検」の受検で何を期待していますか。

A:大学の授業の中では,文法,表記,漢字や言葉の意味といった日本語を教えるということはほとんどありません。「語検」の問題が,日本語を見直すきっかけとなり,大学の授業の中で生かしていってほしいと考えています。例えば,適切な敬語の使い方を理解し,生活の中で生かしたり,正しい文章表現を学び,意識してレポートの作成時に役立てたりすることを期待しています。

社会人初級レベルである「語検」の3級のレベルは,小学校の教員として必要な日本語の総合力であると判断しています。日本語検定を受検することにより,学生一人一人が敬語の適切な使い方や正しい言葉の使い方等をしっかりと身に付けて,自信を持って教壇に立って,学級経営や学習指導を行うことを期待しています。


Q:日本語に関する検定が数ある中で,「語検」を選んだのはなぜですか。

A:小学校の教員は,子どもの前で板書したり,話をしたりします。また,レポートの添削,保護者に学級通信を書く,校長先生や教育委員会等に文書を提出するなど,あらゆる場面で日本語の総合力が必要となります。しかし,自分自身が普段使っている日本語は正しいのかどうか,あまり疑問に思わないでいることが多いと思います。いわゆる「思い違い」をしていることも多々あると思われます。こうした自分自身が気付かない誤字やおかしな表現により,その教員の日本語能力が評価され,ひいては教師としての信頼にも影響を及ぼします。

このような教員の資質の一つとして必要な日本語能力を保証するには,漢字だけではなく総合的に日本語力を高める出題内容になっている「語検」は有効であると考えています。

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