随時更新中!レフト鈴木の日本語お笑い道場

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5月に入り、随分と暖かくなってきましたね!まだ暦の上では季節は春ですが、少しずつ夏の足音が聞こえてくるようです。

そして、もう一つ足音が聞こえてくるのが、来月に迫った今年度1回目の日本語検定ですね。もちろん僕は今回も受検しますよ!季節の変わり目なので、受検する予定の皆さんは風邪や五月病等に気をつけて、お互い頑張りましょう!

話は変わりますが、去る5月8日は母の日。お母さんにお花を贈ったという方も多いのではないでしょうか?僕達も夫婦でお互いのお母さんにお花をプレゼントして、大変喜ばれました。

ところで、花にはそれぞれ「花言葉」というものがあります。赤いカーネーションなら「熱烈な愛」「純粋な愛情」、白いカーネーションなら「熱愛」「女性の愛」といった具合です。

何だか気になって色々な花の花言葉を調べてみたら、中には思わずツッコミを入れたくなってしまうような花言葉もありました。

例えば、アマリリス。その花言葉は「内気」と「おしゃべり」だそうです。「どっちだよ!」とツッコみたくなってしまいますよね。

また、アロエの花言葉は「健康」と「迷信」。「アロエは健康にいいと思ってたのに、迷信だったのかよ!」とこれまたツッコミです。

そして、あまり見かけませんが黒いチューリップの花言葉は「私を忘れてください」。「なんか怖いよ!ある意味絶対忘れられないよ!」とまたまたツッコミです。

それにしても、一口に花といってもそれぞれ全く違った意味があるんですね。誰かに花を贈る際には、事前に一度花言葉を調べてみた方がいいかもしれませんね。

さて!それでは検定も目前ということで、今回の日本語道場は久しぶりにこのテーマでお送りしたいと思います!

普段使わないような難しい言葉の面白い使用例を紹介していく、「難しい言葉を使ってみよう!」

「徒手空拳(としゅくうけん)」

〜自分以外頼るものが何もないこと〜

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~お金持ちの家にて~

息子「父さん。僕、家を出て一人暮らしをしようと思うんだ」
父「何言ってるんだ、たけし。うちはお金持ちなんだから家にいなさい。家にいれば美味しいものもたくさん食べられるし、何でも買ってもらえるじゃないか」
息子「父さん、僕ももうすぐ30歳だよ!そろそろ自立して、自分の力だけで生活していきたいんだ!」
父「たけし...お前も成長したんだな。分かったよ。好きにしなさい」
息子「ありがとう、父さん!それじゃあ早速引っ越すから、恵比寿の高層マンション買って。それから車もほしいから、イタリア製のスポーツカー一台お願いね。それから家具も高級なやつがいいな~。あ、それから仕送りは月に200万円くらいでいいから」
父「オッケー!」
母「オッケーじゃないわよ!どこが自立してるっていうの!?ちゃんと徒手空拳で頑張りなさい!」

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「徒手」と「空拳」は共に「素手」または「何も武器を持っていない」という意味です。同じような意味を持つ四字熟語に「赤手空拳(せきしゅくうけん)」というのもあります。

ところで、僕の相方の上田は、父親が会社の社長をやっていて、家がかなりのお金持ちなので、彼が芸人を志して大阪から上京することになった時に、「芸人は収入が不安定だから」という理由で、父親からマンションを2棟プレゼントされたそうです。

なので今回のネタは、半分フィクション、半分ノンフィクションということになります。皆さんも周りのお金持ちの友達を思い浮かべながら、このネタをもう一回読んでみると、イメージが膨らんで一層楽しめると思います。

「一足飛び(いっそくとび)」

〜順序を踏まないで、飛び越えて進むこと〜

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司会者「さあ、始まりました!簡単クッキングのコーナーです!先生、今日もよろしくお願いします!」
講師「よろしくお願いします。早速ですが、始めます。まずは豚肉を200グラム用意してください。それにごま油を和えてから冷蔵庫で30分冷やしたものがこちらです」
司会者「なるほど」
講師「そして、それを焼いたり、蒸したり、油で揚げたり、皆さんが聞いたことないような様々な調味料を加えたり、たまにひっくり返してみたり、素人には真似できないような色々なテクニックを駆使して調理をしたりした後に、もう一度冷蔵庫で30分冷やしたものがこちらです」
司会者「うわ~!美味しそうな鉄火丼ですね!」
視聴者「いや、一足飛びし過ぎて作り方全然分からないわ!ていうか、鉄火丼作ってたのかよ!?豚肉はどこいったんだよ!?」

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上記の他に「両足を揃えて飛ぶこと」「目的の地点まで一気に移動すること」という意味もある言葉です。

それにしても、いい加減な料理番組ですね。「はっきりせず、あやふやなこと」という意味の「曖昧模糊(あいまいもこ)」という四字熟語を使って、「『様々な調味料』とか『色々なテクニック』とか、説明が曖昧模糊だよ!」とツッコんでみてもいいかもしれません。

「鼎の軽重を問う(かなえのけいちょうをとう)」

〜指導者の能力を疑うこと〜

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~野球チームのロッカールームにて~

選手A「くそ!今日も負けた!これで開幕30連敗だぞ!」
選手B「なんで俺らこんなに勝てないんだろ?今日の作戦を振り返ってみようぜ」
選手A「それもそうだな。まず、監督の指示通り、相手ピッチャーの意表を突くために、全員バットを逆さまに持って打席に入った」
選手B「それから、監督の指示通り、相手のバッターを動揺させるために、全員グローブじゃなくて虫取り網を持って守備についた」
選手A「それから、俺らのチームのピッチャーはみんな研究されているから、監督の指示通り、裏をかくために、始球式を行った女性アイドルにそのまま9回まで投げ切ってもらった」
選手A&B「う~ん...何がいけないんだろ?」
選手C「全部だよ!監督の指示が全部おかしいんだよ!誰か鼎の軽重を問えよ!」

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「鼎」とは、耳が二つ、足が三本ある青銅製のお釜で、古代中国では王位の象徴でした。その鼎の軽重を問うということは、王の指導力を疑い、次の王位を狙っていることになるという話から生まれた言葉です。

それにしてもとんでもない作戦を立てる監督ですね。トップの人間を替えることを「首をすげ替える」と言いますが、このチームの場合、監督の首だけではなく、何の疑いもなくこんな的外れな作戦を実行する選手達の体もまるごとすげ替えた方が良さそうです。

さて、約一年ぶりの「難しい言葉を使ってみよう!」、いかがだったでしょうか?もしも今回紹介した言葉のどれかが来月の検定で出題されたら、是非このコラムを思い出しながら解いてみてください。

ですが、実際に声に出して「鼎の軽重を問えよ!」とか言ってしまったり、思わず大笑いしてしまったりしないように、くれぐれも気をつけてくださいね!会場から追い出されてしまいますよー。

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。
アメブロ:http://ameblo.jp/hidekasuzuki/
ツイッター:@leftsuzuki

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