随時更新中!レフト鈴木の日本語お笑い道場

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 皆さん、こんにちは!レフト鈴木です。仕事が立て込んでいたことや、検定の準備があったことで、掲載がかなりお久しぶりになってしまって申し訳ありません!
 そして今回はご報告から始めさせてください。僕のSNS等ではもう発表済なのですが、今年の8月末をもって「くりおね」を解散しました。突然のご報告になってしまって申し訳ございません。解散の理由は、相方の上田が実家の稼業を継ぐために芸人を引退することになったからです。僕と嘉数は前々から「今年辺りに結果が出せなければ、芸人を辞めようと思っている」という意向を聞いていたので、何とかそうならないように頑張ったつもりでしたが、残念ながらこういった結果になりました。
 なので、決して喧嘩別れのような悲しい理由ではなく、お互いの将来を考えた上での決断になります。もちろん二人とはこれからも仲良くしていきたいと思っています。上田も芸人という肩書きはなくなりますが、「自分の輝ける場所を探す」と言っていましたし、野心家の彼のことなので、まだこれから何かやってくれるんじゃないかと期待しています。
 そして僕の今後ですが、ピン芸人「レフト鈴木」になり、今まで以上に「日本語大好き芸人」そして「eスポーツ芸人」としての色を強めていくことで、どんどん自分を世間に売り込んでいこうと思っておりますので、この『日本語道場』も一層頑張らせていただきます!読者の皆さん、これからも変わらぬ応援をよろしくお願いします!
  さて、話は変わりますが、先日今年度の第2回検定が行われましたね!もちろん僕も受検してきました。個人的には問5の比喩表現を分類する問題が、日本語に関する知識だけではなく、センスも問われているようで面白かったです。全体的な手応えとしては、自信のある分野と自信のない分野の差が激しいので、少し結果が心配なところです。
 というわけで、今回は恒例の、実際に1級に出題された言葉をご紹介していくこの企画でいってみましょう!題して「1級レベルの言葉を使ってみよう!」


・「琴線に触れる(きんせんにふれる)」

すばらしい言葉や事物に触れて、感銘を受けること

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<病気で入院している小学生と父親との会話>

     父「タカシ、やっぱり手術は受けたくないのか?」
     子「うん。だって怖いよ。それにどうせ手術を受けたって僕の病気は治らないんだ」
     父「そんなことないさ。あ、そうだ!お父さんの伝手で、お前の大好きな加藤選手から激励のメッセージを預かってきたんだ!」
     子「え!?加藤選手って、あのメジャーリーガーの!?お父さん、すごい!」
     父「そうだろ。このスマホに動画が入っているんだ」
     子「あの加藤選手にメッセージをもらえるなんて夢みたいだよ。早く見せて!早く見せて!」
     父「分かったよ。じゃあ再生するぞ」
    加藤「やあ、タカシ君。シアトル・クリオネーズの加藤です。聞いた話だと、手術を受けるのが怖いんだって?大丈夫、君の病気はきっと治るよ!だから諦めないで。諦めなければ夢は叶う!じゃあ、バイバイ!」
     父「どうだ、タカシ?手術を受ける気になったか?」
     子「う~ん。まず『君の病気はきっと治るよ』って、すごく無責任だよね。何を根拠に言っているの?それと『諦めなければ夢は叶う』って、それは成功者だから言えることだよね。ほとんどの人は夢破れていくわけだし。なんか全体的にありきたりで、あんまり心に響かないな」
     父「いや、何冷静に分析してんだよ!見る前はあんなにはしゃいでただろ!憧れの選手がメッセージくれたんだから、どんな内容でも『琴線に触れ』とけよ!」

 問9の二で出題された言葉です。物事に感動したり共感したりする心を、触れると音がなる琴線(琴の弦)に例えた慣用句です。「怒りを買う」という意味で誤用されることが多い言葉でもあります。
 それにしても、随分大人びた子供ですね。何だか手術も怖がらずに受けられそうにも思えますが、そこはまた別ということでしょうか。最後の「琴線に触れとけよ!」は、なかなか乱暴な使い方ではありますが、折角父親が苦労してメッセージをもらってくれたのに、こんなに辛辣なことを言われてしまっては、父親の「逆鱗に触れる」のも無理はないかもしれませんね。


・「まがまがしい」

悪いことが起こりそうな予感をさせる様子

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    男A「退屈だな。何か暇つぶしになるようなものないか?」
    男B「じゃあ、俺の知ってるめちゃめちゃ怖い話聞かせてやろうか?」
    男A「怖い話?いいね。俺そういうの結構好きなんだよ。聞かせてくれ」
    男B「本当に怖いから心して聞けよ。これはかなり昔の話なんだけど、ある人里離れた谷に老夫婦が二人だけで暮らしていたんだ」
    男A「うんうん。何か怖そうだな」
    男B「ある日突然、お爺さんは何かに取り憑かれたように、たった一人で深い山の奥へ柴刈りに行き、お婆さんも何かに導かれるように、たった一人で人気のない川のほとりへ洗濯に行ったんだ。そしたらなんと、ドゥム…ブラコ、ドゥム…ブラコと、不気味な音を立てて大きな桃が上流から流れてきた。そして、あろうことかお婆さんはそれを家に持ち帰り、お爺さんが帰ってくると、二人で食べようと言って大きな鉈で割ってみたんだ。すると、オギャー!!なんと中から、まだ目も開かない赤ん坊が!?ギョエー!!なんで桃から赤ん坊が出てくるんだ!?怖えー!!」
    男A「いや、それ『桃太郎』だろ!結構早い段階で気づいたけど。そんな『まがまがしい』顔で語る話かよ!」

問8の二で出題された言葉です。漢字で書くと「禍々しい」となります。
 それにしても、桃太郎誕生のめでたいくだりを、そんな「まがまがしい」表情で語られたら「まぎ(紛)らわしい」ですし、「一杯食わせやがって!『いまいま(忌々)しい』やつだ!もっと『すがすが(清々)しい』男だと思っていたのに!」と言われても仕方ないですね。まあ、かく言う僕も読者の皆さんに、「『~しい』という言葉を並べてうまいこと言ったみたいな雰囲気を出しやがって。『くだくだしい』だけなんだよ!」と思われているかもしれませんが。


・「十把一絡げ(じっぱひとからげ)」

色々な物事をひとまとめにして(雑に)扱うこと

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<ある歌番組のプロデューサー(P)と司会者(MC)との会話>

(収録前の打ち合わせで)

     P「本日はよろしくお願いします。今日はなんと、サプライズゲストとして『KIOTO』と『凪』と『関ゼニ7』の皆さんが一度に出演してくれますので、大いに盛り上げてください」
    MC「え!?あの超人気アイドルたちがいっぺんに?一気に緊張してきた…」
     P「私もブッキング頑張りましたからね。生番組ですから、しっかり頼みますよ!」
    MC「分かりました…」

(番組放映中)

    MC「それではここでサプライズゲストの紹介です!えっと…(ヤバイ!緊張でグループ名をど忘れした!ありえない!でも何とか紹介しないと…)その〜こちらの成人男性の皆さんでーす!」
     P「いや、どんな紹介だよ!間違ってはないけども。『成人男性』って、ざっくりしすぎだろ!国民的アイドルを『十把一絡げ』にしてんじゃないよ!」

 問10の一で出題された言葉です。「把」は「ひとつかみ」、「絡げる」は「縛って束ねる」「くくる」という意味で、「十個の物を一つの束に結ぶ」ということから生まれた言葉です。
 それにしても、名前を忘れたこともさることながら、苦し紛れに出た紹介の仕方が「成人男性の皆さん」とは酷すぎますね。きっとこの司会者は今後仕事が激減するでしょうね。まさにお先真っ暗、人生の「視界」が悪くなってしまうことでしょう。


 さて、ピン芸人として再スタートを切ってからは初の『日本語道場』でしたが、いかがだったでしょうか?ちなみにトリオ時代にやっていたYouTubeチャンネル『くりおねちゅーぶ』の方は継続していきますので、そちらもチェックして、面白かったらチャンネル登録の方もよろしくお願いします!

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。ワタナベエンターテインメント所属のピン芸人。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、「芸能界特技王決定戦TEPPEN」テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」「『ぷっ』すま」、TBS「有吉ジャパン」等に出演。日本語検定1級に過去4回認定。e-sportsにも取り組んでおり、サッカーゲーム「e Football ウイニングイレブン2020」は芸能界1の実力を持っている。
ツイッター:@leftsuzuki
ユーチューブ:https://www.youtube.com/channel/UCQYRkAhbbb0yjHdOIizuIoQ

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