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字は知識、文は教養なり



日本語添削技術研究所の代表取締役社長・横尾保久氏

日本語添削技術研究所さんは、日本語大賞のどのようなところに関心を持ち、協賛してくださったのですか。


毎年、日本語大賞で取り上げられているテーマには、大きな魅力があります。「ちょっと気になる日本語」や「忘れられない日本語」など、「日本語」に特化しており、日本語について深く考える機会を私たちに与えてくれる、今までにないテーマだと思います。また、日本語大賞には日本国内だけではなく海外からも応募があります。国内外の幅広い年齢層の方々から寄せられた数多くの作品を受け入れていらっしゃることで、一学校一塾の児童・生徒にとどまらず、さまざまな方々の書いた文章や考えに触れることができます。このような貴重な体験は、弊社が作文指導を続けていくうえで大きな財産になると考えており、日本語大賞に協賛させていただくことに対しては、感謝の気持ちしかありません。


子どもたちが作文に取り組むことには、どのようなメリットがあるのでしょうか。


一つの題材を与えられたとき、子どもたちの頭には1200~2000字の内容が浮かぶと言われています。すぐには言葉にできない知識や感情、場面などが漠然と浮かんでいるわけです。それらを整理し、入試などで多く出題される200字ほどの形式に要約しなければなりません。その際、子どもたちはさまざまなことを思考し、その中から何を書くのかを判断し、それをどう表現するのかを考え、文章にまとめていきます。つまり、作文に取り組むことで、今、国が求めている「思考力」「判断力」「表現力」が鍛えられ、総合的な文章力が高められるのです。


文章力を高めるために、どのようなことを意識して作文に取り組む必要があるのでしょうか。


文章を書くためには、「知識」と「教養」が欠かせません。漢字を覚える、言葉の意味を知る、社会問題について学ぶことで「知識」は得られますが、それらを必要に応じてどう取り出すか、どう表現するのか、というところに「教養」が必要となります。日本には「一」さんという名字の方がいます。これは「いち」さんでも「はじめ」さんでもなく「にのまえ」さんと読みます。「知識」にしたがえば「一」の意味は「一つめ」としか考えられませんが、「教養」があれば「二の前である」という独自の視点から説明できます。文章を書くということは、「得た知識を教養を使って文にする」ということです。知識を得るだけではなく、教養を深めていくことも意識しながら作文に取り組んでほしいものです。


文章力の向上という観点で考えたとき、日本語大賞はどのような役割を果たせるでしょうか。


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「教養」は行動にうつさなければ磨かれていきません。日本語大賞は「教養」を発揮する絶好の機会であると言えるでしょう。有難いことに、日本語大賞を運営する日本語検定委員会が年2回実施している日本語検定を活用すれば、文章を書くうえで求められる「知識」も得られます。作文には、国語の教科書で習うことだけではなく、社会を対象とした幅広い知識が必要です。日本語検定で出題される、敬語・文法・語彙・言葉の意味・表記・漢字の6つの領域を学習することで、総合的な知識が得られるのです。日本語検定で得た「知識」を日本語大賞で表現し、それを第三者に正しく批評してもらうことは、「教養」を磨き、文章力を高めるうえで大いに役立つと思います。


最後に、今後、日本語大賞に応募する方々へのメッセージをお願いいたします。


人が大きく成長するうえで最も大事なことは、自信をつけることです。自信をつけるためには達成感を得ることが大切で、その方法は人によってさまざまです。スポーツに励む人もいれば、勉強に励む人もいます。文章を書くこともまた、すぐに始められ、かつ確実に成果が出ることから、達成感を得る方法の一つだと思います。書けば書くほど文章は上達するので、「やれば私にもできるんだ」という達成感を、日本語大賞への応募を通じて、ぜひ味わってください。


日本語添削技術研究所株式会社

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