日本語大賞 10周年記念特設サイト

シアトル日本語補習学校



 シアトル日本語補習学校は、1971年、アメリカ合衆国ワシントン州に設立され、一時滞在者の子女を対象として、日本語で、日本の学校における主要教科を教え、生活訓練を行うことを目的とした学校です。同校は、過去10年で日本語大賞に応募した日本人学校のうち、最も多い入賞者を出しています。第10回(2019年)でも、小学生の部で優秀賞と佳作にそれぞれ一人ずつ選ばれています。そこで今回は、同校が日本語大賞に応募する理由や、海外に住む日本人の子どもたちが日本語で作文を書くことの意義などについて、柏校長先生に記事を寄せていただきました。

日本語大賞10周年の記念に寄せて


この度「日本語大賞」が10周年を迎えられましたことを心からお慶び申し上げますとともに、海外に暮らす日本の子どもたちに日本語大賞の門戸を開いてくださった日本語検定委員会並びに審査委員の皆様に厚く感謝申し上げます。
 本校では、幼稚園から高等学校まで現在584名の園児・児童・生徒が、同じ校舎で毎週土曜日に日本の教科書を使って学習に取り組んでいます。普段は現地の学校で英語そしてアメリカの文化に囲まれて生活している子どもたちにとって、日本の子どもたちが集い学ぶこの学校は、日本人としてのアイデンティティーを育む大事な場所となっています。
 「日本語大賞」への応募は第4回より行っています。現在は、小学部3年生から6年生までの子どもたちが夏休みの間に作文を書き、9月に応募しています。これまで応募を続けてきたのは、もちろん海外からでも応募ができるということもありますが、なんといってもテーマが子どもにとって身近で取り組みやすいのが最も大きな理由です。また、夏休みを利用して、日本に帰国し、日本の学校に体験入学したり、家族と旅行をしたり、日本から来た親類と会ったりと、普段とは違うかたちで日本の文化や生活に触れる子どもも多くいます。そんな子どもたちが日本の文化や生活の体験を日本語で綴ることで、言葉の奥にある日本文化や日本人の心に触れるよい機会となることも、理由というよりは大事なねらいになっています。
 本校の子どもたちは、ここシアトルで暮らしているからこそ感じることができる日本人としてのアイデンティティーや日本文化への思いを心の中に抱いています。そして、その思いを日本の言葉で誰かに伝えようとすることで、日本語の美しさを見直し、日本語の力を高めていきます。今年も日本語大賞作品集『忘れられない言葉』を読んで、刺激を受け、日本の言葉を、日本の文化をもっともっと学びたいと思う子どもたちが増えてくれることを願っています。


授業風景
日本語添削技術研究所株式会社

https://seajschool.org/
開設:1971年(昭和46年)
運営母体:シアトル日本商工会(春秋会)(シアトル進出日系企業の団体)
住所:919 124th Ave.NE #207 Bellevue, WA 98005
電話:(425)643-1661
FAX:(425)649-0509
Email:office@seajschool.org

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