聖ウルスラ学院 理事長
奈良学園大学 学長
梶田叡一
言葉は,私達が生きていく上で一番土台になるものです。言葉の力が十分にないと,きちんと考えることができません。他の人達と気持ちや用事を伝え合うことができません。昔の時代から伝えられてきた大事なことを受け継ぐこともできません。言葉が使えるということこそ,他の動物達と人間とを分ける大きな違いでもあるのです。
言葉は世界中に数多くあります。しかし,日本で生まれ,日本で育ってきた人にとっては,日本語が土台になります。母語としての日本語の力が十分でないまま,いろいろな言葉を学んで会話できるようになったとしても,考える力は不十分なままになります。
日本語は長い年月を掛けて磨き上げられてきた言葉です。どの水準まで日本語の力がついているか,この日本語検定によって総合的に確かめてみてください。もちろん,外国で生まれ育った人が2番目3番目の言葉として日本語を学ぶ場合にも,その本当の上達の程度を,この日本語検定で確かめてみていただきたいと思います。