


2016年5月
「難しい言葉を使ってみよう!(その5)」


5月に入り、随分と暖かくなってきましたね!まだ暦の上では季節は春ですが、少しずつ夏の足音が聞こえてくるようです。そして、もう一つ足音が聞こえてくるのが、来月に迫った今年度1回目の日本語検定ですね。もちろん僕は今回も受検しますよ!季節の変わり目なので、受検する予定の皆さんは風邪や五月病等に気をつけて、お互い頑張りましょう!
話は変わりますが、去る5月8日は母の日。お母さんにお花を贈ったという方も多いのではないでしょうか?僕達も夫婦でお互いのお母さんにお花をプレゼントして、大変喜ばれました。
ところで、花にはそれぞれ「花言葉」というものがあります。赤いカーネーションなら「熱烈な愛」「純粋な愛情」、白いカーネーションなら「熱愛」「女性の愛」といった具合です。何だか気になって色々な花の花言葉を調べてみたら、中には思わずツッコミを入れたくなってしまうような花言葉もありました。
例えば、アマリリス。その花言葉は「内気」と「おしゃべり」だそうです。「どっちだよ!」とツッコみたくなってしまいますよね。また、アロエの花言葉は「健康」と「迷信」。「アロエは健康にいいと思ってたのに、迷信だったのかよ!」とこれまたツッコミです。そして、あまり見かけませんが黒いチューリップの花言葉は「私を忘れてください」。「なんか怖いよ!ある意味絶対忘れられないよ!」とまたまたツッコミです。
それにしても、一口に花といってもそれぞれ全く違った意味があるんですね。誰かに花を贈る際には、事前に一度花言葉を調べてみた方がいいかもしれませんね。
さて!それでは検定も目前ということで、今回の日本語道場は久しぶりにこのテーマでお送りしたいと思います!普段使わないような難しい言葉の面白い使用例を紹介していく、「難しい言葉を使ってみよう!」
~お金持ちの家にて~
「徒手」と「空拳」は共に「素手」または「何も武器を持っていない」という意味です。同じような意味を持つ四字熟語に「赤手空拳(せきしゅくうけん)」というのもあります。
ところで、僕の相方の上田は、父親が会社の社長をやっていて、家がかなりのお金持ちなので、彼が芸人を志して大阪から上京することになった時に、「芸人は収入が不安定だから」という理由で、父親からマンションを2棟プレゼントされたそうです。なので今回のネタは、半分フィクション、半分ノンフィクションということになります。皆さんも周りのお金持ちの友達を思い浮かべながら、このネタをもう一回読んでみると、イメージが膨らんで一層楽しめると思います。
上記の他に「両足を揃えて飛ぶこと」「目的の地点まで一気に移動すること」という意味もある言葉です。
それにしても、いい加減な料理番組ですね。「はっきりせず、あやふやなこと」という意味の「曖昧模糊(あいまいもこ)」という四字熟語を使って、「『様々な調味料』とか『色々なテクニック』とか、説明が曖昧模糊だよ!」とツッコんでみてもいいかもしれません。
~野球チームのロッカールームにて~
「鼎」とは、耳が二つ、足が三本ある青銅製のお釜で、古代中国では王位の象徴でした。その鼎の軽重を問うということは、王の指導力を疑い、次の王位を狙っていることになるという話から生まれた言葉です。
それにしてもとんでもない作戦を立てる監督ですね。トップの人間を替えることを「首をすげ替える」と言いますが、このチームの場合、監督の首だけではなく、何の疑いもなくこんな的外れな作戦を実行する選手達の体もまるごとすげ替えた方が良さそうです。
さて、約一年ぶりの「難しい言葉を使ってみよう!」、いかがだったでしょうか?もしも今回紹介した言葉のどれかが来月の検定で出題されたら、是非このコラムを思い出しながら解いてみてください。ですが、実際に声に出して「鼎の軽重を問えよ!」とか言ってしまったり、思わず大笑いしてしまったりしないように、くれぐれも気をつけてくださいね!会場から追い出されてしまいますよー。
- レフト鈴木
- 1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。
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