


2016年6月
「1級レベルの言葉を使ってみよう!(その2)」


先日は平成28年度第1回日本語検定が行われましたね!受検された皆さん、お疲れ様でした!もちろん、僕も2回目の認定を目指して1級を受検しましたよ!
今回の1級の問題を振り返ってみると、問7の誤字訂正の問題が難しかったな~という印象です。選択問題ではないので、より正確な知識が必要となりますし、豊富な語彙力なくしては解けない問題ですね。対策はしたつもりだったのですが...。
そして、少し嬉しかったのが、問16の四字熟語の問題で、以前僕がこのコラムで紹介した「不得要領(ふとくようりょう)」が出題されたことです!このコラムを読んでいる受検者の方なら難なく正解することができたのではないでしょうか?
個人的な手応えとしては、全体的な得点率は恐らくギリギリセーフでしょうが、語彙辺りで足切りに引っかかりそうで気を揉んでいる、といったところです。そろそろ2度目の認定をいただきたい!
さてさて!「鉄は熱いうちに打て」とも言いますし、受検したてのこの時期に1級の問題に出て来た語句をおさらいしておくことにしましょう。すでに受検された方は復習として、今後受検を考えている方は、予習として読んでみてください。題して「1級レベルの言葉を使ってみよう!」
問10の三で出題された語句です。「耳学(じがく)」ともいいます。似たような意味の四字熟語に、「道聴塗説(どうちょうとせつ)→聞きかじったことをそのまま話すこと、受け売り」というものもありますので合わせて覚えておくといいと思います。
それにしても、お父さんは何をどう聞き間違えたんでしょうか?お母さんもツッコんではいますが、内心、犬小屋ができるよりもウォークインクローゼットができた方が遥かに嬉しいのではないでしょうか?
問8の六で出題された語句です。元々は武家文書の一形式で、将軍や大名等の身分の高い人が自身の署名入りで出す文書のことを指す言葉でした。ちなみに対義語は「偽筆(ぎひつ)」といいます。
それにしても、正直なんだか嘘つきなんだかよく分からない知事ですね。もしくはゴーストライターが自分のやっていることに嫌気が差して、台本の中にあのようなセリフを織り交ぜた...とも考えられますね。ちなみに今話題のあの方をモチーフにしたのかどうかということについては、皆さんのご想像にお任せします。
~あるアニメにて~
「喋喋」は問8の五、「白河夜船」は問16の五でそれぞれ出題された言葉です。「喋喋」は「喋(しゃべ)る)」という漢字を二つ重ねているので、意味も推測しやすいのではないかと思います。ちなみに「喋喋喃喃(ちょうちょうなんなん)→小声で囁き合うさま、男女が仲睦まじく語り合うさま」という四字熟語もあります。対義語は「訥訥(とつとつ)」です。
「白河夜船」の「白河」とは京都の地名で、昔京都に旅をして来たと嘘をついた人が「白河はどうだった?」と聞かれ、白河を川の名前だと思い、「夜船で通ったので寝ていたから知らない」と答え、嘘がバレてしまったことからできた言葉です。「知ったかぶりをする」という意味もあります。
それにしてもよく喋る上によく寝る主人公ですね。まあ、喋っている内容には共感できる部分もありますが。
さて、結果が出るまでの間、受検された皆さんは落ち着かない日々を送っていると思います。無理に忘れようとして他のことを考えていても、逆に気になってしまうので、僕はあえてそういう時は次の検定に向けての勉強を始めるようにしています。そうすると、今回の検定も一つの通過点のような気がしてきて、さほど気にならなくなります。よかったら試してみてくださいね。
とはいっても、勉強には息抜きも必要です。一息入れたくなったら、是非このコラムのバックナンバーを読んだり、Youtube等で僕達「くりおね」のネタを見たりしてみてください!「結局自分の告知かい!」という皆さんの心の声が聞こえてきそうな中、今回はこれで終わりたいと思います!
- レフト鈴木
- 1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。
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