


2016年12月
「漢字を正しく使い分けよう!(その2)」


読者の皆さん、今年ももうすぐ終わりですね。この年末、僕達くりおねは、年始に行われる単独ライブに向けて準備を進めたり、事務所ライブに出たり、テレビの収録に呼ばれたりと、ありがたいことにとても忙しくさせていただいています。
ところで、先日は平成28年度第2回日本語検定の合否発表がありましたが、受検された皆さん、結果はどうでしたか?ちなみに僕も二度目の1級認定を目指して受検しましたが...不合格でした!悔しい!先月も書きましたが、今回は検定委員会の方々の御厚意によりコラムを一ヶ月休載させていただき、万全の状態で臨んだつもりでしたが、合格することができませんでした。応援してくださった皆さん、すみませんでした!なかなか表彰状には手が届かないですね~。次こそは合格します!(毎回言っていますが...)
今回の1級の問題の個人的な感想としては、「漢字」の領域が比較的難しかったように思います。僕も得点率をそこで落としてしまいました。その分、「語彙」、「言葉の意味」の領域は高い得点率をとれたと思います。そしていつも悩まされるのが「表記」の領域です。○×問題なので、最後の最後まで迷ってしまいます。やはりそれはまだ正確な知識が身についていないということなのでしょう。ということで、今月も先月に引き続き「同音異義語」の使い分けを身近なシチュエーションの分かりやすい例文で紹介し、一緒に勉強していきたいと思います。題して「漢字を正しく使い分けよう!」
『新明解国語辞典(第7版)』には、「以外」は「...を除いてほか」、「意外」は「当面する事態や実際の結果が予想とは全くかけ離れたものであって驚きを感じる様子だ」とあります。ほかに「いがい」と読む言葉には、「なくなった人の体」という意味の「遺骸」等があります。
それにしても、清楚で男性に対して奥手だと思っていた女の子がかなりの肉食だったなんて、田中君の告白は「意外」な結末を迎えてしまいましたね。どうやら彼女「以外」の女の子と付き合った方がよさそうです。
『新明解』には、「観葉」は「葉の色や形を見て楽しむこと」、「寛容」は「失敗などをとがめだてしないで、他のいい面を積極的に認めようとする様子」とあります。ほかに「かんよう」と読む言葉には、「何かをする場合に最もよく心得ておかなければならないこと」という意味の「肝要」等があります。
それにしても、「観葉」植物に100万円も使うなんて、思い切ったことをしましたね。相談なしに100万円の買い物をしても怒らない程、「寛容」な女性はなかなかいないでしょう。もちろん、僕の相方の上田のように、河合の実家が大金持ちであれば話は別ですが。
「刊行」は「書籍等を印刷して世に出すこと(「出版」の類義語)」、「慣行」は「古くからのならわしや、普段の習慣として行われていること」、「敢行」は「悪条件等を押し切って何かを行うこと」です。ほかに「かんこう」と読む言葉には、「列車が各駅に停車しながら進むこと」をいう「緩行」等があります。
それにしても、10回も自叙伝を「刊行」しているなんて、どれだけ波乱万丈な人生を送ってきた社長さんなんでしょうか。そしてその度にマラソン大会を行うなんて、社員からしてみたら正直迷惑な「慣行」ですね。しかもそれを台風の中「敢行」したら、翌日は風邪をひく社員が続出して、「学級閉鎖」ならぬ「会社閉鎖」になりそうです。
今年最後の日本語道場、いかがだったでしょうか?できれば冒頭は1級合格のお知らせで始めたかったところでしたが、僕の力不足でそれは叶いませんでした。次こそは合格します!(また言ってしまいました)
それから、先月お知らせした来年1月9日(月・祝)新宿での僕達くりおねの単独ライブですが、まだお席に余裕がありますので、是非僕のブログやTwitterをチェックしてお越し下さい!
それでは皆さん、よいお年を!
- レフト鈴木
- 1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。
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