先生方の声 教育現場での活用事例

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川口 珠美 先生

「日本語検定」には,学力向上や自己啓発を目的として,平成20年度第2回検定から挑戦しています。「団体受検したくてもなかなか人数が集まらない」という悩みがありますが,「語検」は10名以上で団体受検が可能というのも本校にとってはうれしいことです。

受検した生徒は,本検定に出題される6つの領域のうち,特に「敬語」の学習にかなり苦戦していました。授業で敬語を学習するのが3年生ということもあって,特に1・2年生の受検者には難しかったようです。問題の解答解説と類似問題の解き直しをくり返して克服しました。しかし,生徒はわからないことこそ意欲的に取り組んでいました。子どもたちの言葉に関する関心や意識の高さを感じます。

漢字や語彙だけにとどまらず,日本語の総合的な力をつけることができる「語検」は中学生にとっても取り組みがいがあり,魅力的な検定試験として本校にも根付きそうです。

村川 隆 先生

和の集大成 日本語

早くから国語力の重要性を提唱し,私どもは国語専門塾「K`sセミナー」を立ち上げ,受験のための国語というより,子供たちの将来を見据えた国語指導に力を注いできました。さまざまな講座を通して,「表現力」や「読解力」「論理的思考力」を鍛えていますが,それらの基盤となるのが,言葉の力,つまり日本語力です。知識分野は独自のやり方で指導していましたが,昨年から「日本語検定」のテキストを導入し,応用力を身につけさせるために,私どもでは小学4年生から,あえて記述式にアレンジして取り組んでいます。日本語の領域がバランスよく体系づけられているので,子供たちも興味を持って学んでいます。小学生のうちから語彙力を強化していくことが,情操を肥やし,ひいては「生きる力」につながるものと信じ,徹底的に国語力を強化しています。

津田 美津子 先生

日本語検定を導入する意義と今後の可能性

「国際化」という言葉を聞いて,何を想像されますか。大学受験で外国語学部を受験する生徒は,必ずと言って良いほど練習していく想定試問である「国際化」。本校の指導では,「まずは私たち自身が日本文化のことについて理解を深めることが重要です」としています。しかしながら,留学生を多く輩出し,海外国公立大学への指定校推薦枠までを擁する本校において,実際のところ日本史の授業以外で日本文化について学習する機会が少ないことは問題なのでは・・・と思い日本語検定の導入を決めました。文化を形作る「ことば」を深く知ることは,文化を知ることにつながる,そして,自国の文化の良さを新たに発見することにつながると考えます。導入に際しては,教員も生徒と同じように学習することを条件にしました。もちろん,私も現在問題集で勉強中です。

「ことば」の乱れは生活の乱れにつながるという発表は数多くなされています。しかし,その因果関係を修正しようという取組みについてはいかがなものでしょうか。相手に与える印象はもちろんのこと,自分の考えていることを的確に表現することができない若年層が多くなっていることは,今後の日本に対する警告です。日本経済団体連合会が2007年2月に公表した「新卒者選考時重視するポイント」では,「コミュニケーション能力」が最重要項目となっており,学校名は上から22番目の項目となっていることは大変興味深いことです。コミュニケーションの基本は,状況に応じた表現です。ことばを知らない人は,表現する道具を多く持ちあわせていない不利な状況であることは言うまでもありません。

日本語検定を導入することによって,その最も効果が上がると期待していることは,生徒一人ひとりの表現力が豊かになることで,人としての深みや温かみが生まれてくることにあります。もちろん,検定ですから取得する級にこだわる生徒もいるでしょう。しかし,それは実は先で述べた目的に近づくための手段に過ぎません。本校では,このような観点のもとで教員が共通の認識を抱くことができており,今後の教育活動がより一層向上すると確信しています。

補足ですが,新卒者選考時に重視するポイントの第2番目に重要とされている項目は「チャレンジ精神」です。まずは学校自らの姿勢を生徒に見せるところから始まると私は考えます。

塚本 真也 先生

大学の工学部学生は将来,企業で製品開発業務に携わるときに,技術報告書を正確で間違いのない日本語で書く能力と,さらに研究成果を的確に伝達するためのプレゼンテーション能力が求められています。しかし,大学の工学教育として,日本語力を訓練するための体系的な教育はこれまでに実施されていません。

そこで、岡山大学ではこの「日本語力教育」の必要性を痛感し,工学部学生を対象に平成7年から「読み,書く,話す」の基本的なコミュニケーション能力の訓練を開始しました。

学生には「企業で仕事をするとき,間違いだらけの日本語文章で作業手順書やマニュアルを作成した場合,事故が発生して死者が出るかもしれない」ということを理解させ、日本語に対する認識を高めてきました。

このような教育を進める中で、最近になり,「日本語検定」が語彙,言葉の意味,表記など技術者に不可欠な日本語力を訓練するための良いツールだと知り,本学の工学部学生に3級を受験させました。日本語教育を開始した当時「国語が嫌いだから,工学部へ入学したのに,なぜまた国語の授業を受けなければならないのか?」という日本語教育に反抗的だった学生にも,長年の教育で意識改革が根付き、多くの学生が受検しました。そして結果も,目標の合格率を上回ることができたのです。今後とも,学生の能力向上を定量的に計測できるバロメーターとして、「日本語検定」を活用させていただきたいと考えております。

田村 哲夫 先生

中央教育審議会においても,すべての教育活動を通じて言葉の力を育成するという方向が確認されています。言葉は大切なものです。情報が氾濫する現代社会において,言葉の重要性は増すばかりなのに,教育の対応は十分と言えないと感じられます。この新しい試みの「日本語検定」は,自分の言葉を見直し,運用能力を高めていくためのよいきっかけとなるでしょう。

島津 邦弘 先生

新聞界から大学へ移って衝撃を受けました。「読む」「書く」「聞く」「話す」というコミュニケーションの基本が,あまりにも未熟なのです。新入生に新聞の読み方,レポートの書き方,敬語の使い方を教える羽目になって,「大学でこんなことをやっていて,本当にいいのだろうか」と心配になりました。

そんなとき,「日本語検定」が始まりました。学生が自分のレベルを知り,さらに上級を目指す目標を持たせるため,検定はうってつけでした。3年生まで学科生全員に受検させました。「後輩には負けられない」と上級生の目の色が変わりました。

成果を自慢できない悔しさはありますが,検定を通して学生がCHANGEするきっかけにはなっていると思います。願わくは高校で2級に合格して大学へ入っていただきたい。

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