「こうちゃん、がんばって書いた作文が賞に選ばれたよ!」お母さんからそう教えてもらって、本当にびっくりしました。そしてすごく嬉しくなりました。ぼくはまだ字をたくさん書くのになれていないので、長い作文を書くのは大変でした。たくさん考えてけしたり直したりしながら書いたので、完成させるまでにとても時間がかかりました。でも、こんなすばらしい賞をもらうことができて、あきらめないでちゃんと書き上げてよかったな、と思いました。ぼくがこの作文を書けたのは、お父さんがぼくのために言葉をのこしてくれたおかげです。体が目の前からいなくなってしまったとしても、言葉はずっとのこって、何回でも人の心に届けることができます。すごく強い力を持っているものだと思います。この作文を書く時に、何回もお父さんが話している動画を見ましたが、そのたびにお父さんの言葉が電波みたいに頭の中に入ってきて、心にもはっきり伝わってきました。言葉は体とちがって消えません。だからすごく強いものだし、ぼくも大事に言葉を使わなくてはいけないと思っています。
小学校に入ってからもうすぐ一年です。入学式もなくて、お祭りやいろいろな行事もなくなってしまいました。はじめての夏休みは9日間しかなくて、友だちとみんなで遊ぶチャンスもなかなかない一年でした。小学校に入ってから新しく会ったお友だちどうしが多いので、あいてのことが分からなくて時にけんかが起こったりすることもあります。ぼくも最初のころ、ついクラスのお友だちに悪い言葉を言ってしまったことがありました。その時お母さんにすごく怒られて、「言葉はずっと残って人を傷つけるから、気をつけて使うこと」、「人や自分がいやな気持になるマイナス言葉はぜったいにお友だちに言わないこと」を約束しました。言葉は強い力を持っていて便利ですごいですが、悪いことにも使えます。ぼくはお友だちにいやな気持になってほしくないから、これからも言葉を大事にあつかいたいです。
今ぼくが言葉についてとくに興味を持っていることは、「外国の人から見て、日本語はどう見えるのか」ということです。ぼくの知っているアメリカ人やインドネシア人、中国人の人たちで、日本語を勉強していてすごく上手にしゃべることができる人たちがたくさんいます。ぼくも学校で英語の授業が時々ありますが、まだ全然わかりません。自分の国の言葉もできて、日本語もできるなんてすごいなぁ、と思います。ぼくもこれからがんばって言葉の勉強をつづけていって、いつか外国の人に日本語を教えてみたいと考えています。そのために、学校の先生やお母さん、まわりの大人の人たちにたくさん言葉を教えてもらって、もっと言葉を上手に使えるようになりたいです。作文にもたくさん挑戦して、いろいろな気持ちや体験を言葉にまとめたいです。すてきな賞がもらえてすごくうれしいので、これからももっともっとがんばりたいと思います。本当にありがとうございました。