随時更新中!レフト鈴木の日本語お笑い道場

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 皆さん、お久しぶりです! レフト鈴木です! かなり遅くなってしまいましたが、今年最初の「日本語道場」です。今年も何卒宜しくお願いいたします。
 まずは、これも時間が経ってしまって申し訳ないのですが、昨年末の1級受検の結果報告からさせてください。5度目の認定を目指した私レフト鈴木の結果は…準認定でした! 惜しい!(自分で言うことではないかもしれませんが…)
 全体の得点率が約77%だったので、あと少しというところでした。自己採点した段階で、細かいミスや思い違いなどがやや多かった印象だったので、それが敗因だったかと思います。次回は「解ける問題を確実に解く」という基本に立ち返って、必ずや5度目の1級認定をいただきたいと思います。
 ちなみに、この3ヶ月ほどの活動はといいますと、eスポーツ関連の番組に呼んでいただいたり、イベントに参加したり、また、もちろんお笑いのライブに出演したりしていたのですが、あるライブ会場に行ったときに、思わずツッコミを入れたくなるようなことがありました。その会場には入ってすぐのところにロビーがあり、壁に少し大きめの時計がかかっているのですが、ある日その時計に何やら付箋のような紙を貼って、注意書きのようなものがしてありました。「ん? 何が書いてあるんだろう?」と思い、よく見てみると、そこには「5分進んでいます」と書いてありました。「いや、分かっているなら直せよ! その付箋貼る手間と大して変わらないだろ!」と思わず心の中でツッコんでしまいました。
 その会場には一ヶ月後くらいにまた行きましたが、そのとき例の付箋は取れかかっていました。すると、そこのスタッフさんが「あら、付箋が取れかかってるわね。貼り直さないと」と言ったので、僕は「いや、だから付箋じゃなくて時計直せばいいじゃん! なんでどうしても時計は直したくないんだよ!?」とツッコもう…と思ったものの、角が立つのも嫌なのでぐっとこらえました。
 さて、時計といえば12、12といえば干支、ということで今回は今年の干支である「鼠」に関する慣用句の使用例をコント仕立てでご紹介したいと思います!(やや、流れが強引ですが、ご容赦ください!)いってみましょう!「『鼠』に関する慣用句を使ってみよう!」


・「猫の前の鼠(ねこのまえのねずみ)」

恐ろしさのあまり、身がすくんで動けない様子

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<RPGの世界で>

    魔王「ハーハッハ! この世界は俺のものだ! 何でも、私を倒そうとしている勇者がいるそうだが、そんなことは関係ない。返り討ちにしてくれるわ」
    手下「魔王様!勇者が城に到達したようです! まもなく現れます!」
    魔王「ふふん。噂をすれば何とやらだな。どれ、軽く遊んでやるか」
    勇者「おい、魔王! お前の好きにはさせないぞ!」
    魔王「お前が勇者か。お前なんて返り討ちに…あれ? その剣って、もしかして伝説の剣グレードソードじゃない? え、もう手に入れてたの? ヤバイじゃん! 想定外なんですけど! てか、その鎧も伝説の鎧アルティメットアーマーだよね? ちょっと! ずるいって! 俺の攻撃効かなくなっちゃうじゃん! 勇者、思ってたより強そうなんですけど! ひぃー!」
    手下「いや、さっきまでの威勢どこいったんだ!?『猫の前の鼠』かよ!」

 同じような意味の言葉に「蛇に見込まれた蛙」、「鷹の前の雀」等がありますが、猫も言わずと知れた鼠の天敵です。なので鼠関連の慣用句を調べていると、猫が頻繁に登場することが分かります。
 それにしても頼りない魔王ですね。これでは倒しがいがないというものです。しかも、自分の城まで攻め込まれているわけですから、どこかに逃げようにも完全に「袋の鼠」といったところでしょうか。


・「時に遭えば鼠も虎になる(ときにあえばねずみもとらになる)」

時流に乗れば、つまらない者でも出世して、権力を持つようになること

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<ある会社で>

    上司「おい、君! また書類に不備があったぞ!」
    部下「す、すみません!」
    上司「これで何度目なんだ! 社会人としての自覚が足りないぞ!」
    部下「はい…」
    上司「まったく、もう新人でもないというのに、なかなか仕事ができるようにならないな。頭が痛いよ」

<その日の夜、上司の自宅で>

        上司「さて、ニュースでも見るか」
    アナウンサー「速報です。政府は『働き方改革』促進のための新たな政策として、仕事のできない社員を守るために、能力のない人から順番に出世させることを法令で企業に義務付けました。なお、この法令は異例ではありますが明日から施行されます」
        上司「は!? 何だ、それは!?」

<翌朝、会社で>

    部下「あ、おはようございます。今日から僕が部長に就任しましたんで、よろしくお願いしまぁーす。とりあえず、また書類ミスっちゃったんで直しといてくださぁーい。あとコーヒー淹れてもらっていいですか?」
    部長「何だ、この政策は! いくら『時に遭えば鼠も虎になる』とは言え、おかしいだろ! 本質を見誤ってるぞ!」

 上の説明のとおり、時の流れ次第では、取るに足らない者でも出世してしまうということをたとえて言ったことわざです。
 少し風刺を織り交ぜたネタにしてみましたが、いかがでしょうか?ブラック企業等から労働者を守るのはもちろん大事なことですが、本質を見失ってはいけませんね。それぞれの持っている能力を適切に評価していくことが大切なのではないでしょうか? と、まあ、会社勤めもしたことのない僕がこんな偉そうなことを言っても、「※『張子の虎』かよ!」とツッコまれてしまうかもしれませんが。
※虚勢を張って空威張りする人のたとえ。


・「鼠とる猫は爪を隠す(ねずみとるねこはつめをかくす)」

本当に能力がある者は、それをひけらかしたりはしないこと

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<あるラーメン屋で>

    店員A「なあ、最近この店お客さん減ってないか? オーナーこの前、頭抱えてたよ」
    店員B「うん、減ってるよ。昨年と比べると30%減だ。これは深刻な数字だよ」
    店員A「そんなにか。何がいけないんだろうな? 味は変わってないのに」
    店員B「恐らく駅前に新しいラーメン屋が2軒もオープンしたことが原因だろう。これからは他店との差別化をもっと図る必要があるね。宣伝方法も見直すべきだ」
    店員A「なるほど。てか、なんでそこまで分析してんだよ? 俺らただのバイトだぞ?」
    店員B「そうだな。君は特に仲良くしてくれてるから、特別に打ち明けるよ。実は僕の本当の職業は経営コンサルタントなんだ。一応業界ではそこそこ腕利きで有名なんだよ。ただ、どうしても現場を一度経験してみたくて、ここでアルバイトしているのさ。まあ、こういう状況だし、頃合いを見てオーナーに打ち明けてアドバイスしようと思っているよ。この店を救いたいからね」
    店員B「へえ~。そうだったのか。俺もこの店好きだし、頼むよ」
    店員A「ああ、任せてよ」

<数日後>

    店員A「さて、今日もバイト頑張るぞ。ん? お店のドアに何か書いてあるな。何々…『赤字が続き過ぎて借金まみれなので夜逃げします。みんな、ごめん。オーナー』って、何だこれ!? 潰れてんじゃん、この店!」
    店員B「あれ? あぁ〜…ちょっと遅かったかな? 今日言おうと思ってたんだけど」
    店員A「いや、『鼠とる猫は爪を隠す』って言うけど、いつまで隠してんだよ! 手遅れになってんじゃねえか!」

 またもや猫の登場です。同じような意味の言葉に「能ある鷹は爪を隠す」等があります。
 飲食店の経営もなかなか難しいようですね。新規開店したお店の7割以上が3年以内に閉店してしまう、なんて話も何かの記事で見かけたこともあります。確かに、僕も今の家に住み始めてもう3年以上が経つのですが、近所を少し見渡してみても、まさに「※猫の目のように」お店が入れ替わっていくのを感じられます。なので、このラーメン屋さんのように、昨日まであったお店が突然閉店してしまってもおかしくはないのでしょうね。まあ、その辺りの潮目を読めてこそ腕利きの経営コンサルタントなのではないかと思いますが…。
※第39回参照


 今回は鼠に関することわざを取り上げてみましたが、いかがだったでしょうか? 調べていて思いましたが、鼠は「取るに足らない存在」のたとえとして使われるケースが多く、何だかちょっとかわいそうになってしまいました。まだまだ僕も芸人としては大成しているとは言い難いので、今年こそは「窮鼠猫を噛む」精神で頑張っていきたいと思いますので、何卒よろしくお願いいたします!

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。ワタナベエンターテインメント所属のピン芸人。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、「芸能界特技王決定戦TEPPEN」テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」「『ぷっ』すま」、TBS「有吉ジャパン」等に出演。日本語検定1級に過去4回認定。e-sportsにも取り組んでおり、サッカーゲーム「e Football ウイニングイレブン2020」は芸能界1の実力を持っている。
ツイッター:@leftsuzuki
ユーチューブ:https://www.youtube.com/channel/UCQYRkAhbbb0yjHdOIizuIoQ

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