随時更新中!レフト鈴木の日本語お笑い道場

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最近、街中で見かける貼り紙等に書いてある言葉が気になります。例えば、ある飲食店で、「椅子が壊れているため、こちらの席はご利用できません」という文章を見かけました。

「ご~できません」というのは謙譲表現なので、お客様に使うのは失礼にあたるはずです。ここは「ご利用いただけません」、もしくは「ご利用になることができません」などとするのが適切だと思います。

こういった敬語の間違いであれば、まだ意味は理解できます。しかし先日、電柱に貼り紙がしてあったのですが、その貼り紙に猫の写真と一緒に、「この猫、探していました」という一文が添えられているのを見たときは、「何の報告!?」と、思わず心の中でツッコんでしまいました。

「この猫、みつかりました」と言いたかったのでしょうか?それとも「みつからないから諦めました」と言いたかったのでしょうか?その猫の行方が気になります。

さあ、それでは今月もいってみましょう!「難しい言葉を使ってみよう!」

「蚤(のみ)の夫婦」

〜妻が夫より大柄な夫婦〜

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高尾山「あ、富士山君!結婚するってホント!?」
富士山「情報早いね~。俺もそろそろ身固めようと思ってさ」
高尾山「相手は誰なの!?」
富士山「実は…エベレストちゃんなんだ!」
高尾山「蚤の夫婦かよ!」

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蚤はメスがオスよりも体が大きいことから生まれた言葉です。本当にこの二人(二山)が結婚したら、文字通りのビッグカップルですね。

ちなみに、箱根駅伝の5区で記録的なタイムを出した選手に使われる「山の神」という言葉がありますが、これは、「山の神は醜女(しこめ)である」という伝承から転じて、自分の奥さんのことを謙遜していう時にも使う言葉です。

しかし、家庭内で女性が男性よりも立場が強いことが多い昨今、そういった家庭の旦那さんからしてみれば、奥様は「山の神」というよりは、絶対に逆らえない「神」そのものかもしれませんね。

「不得要領(ふとくようりょう)」

〜はっきりしないこと〜

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探偵 「皆さんにお集まりいただいたのは、他でもありません。昨日、この屋敷で起きた殺人事件の犯人が分かったのです!」
刑事 「本当ですか!?一体、犯人は誰なのですか!?」
探偵 「吉永さんを殺した犯人は…佐々木さんか山田さんだ!野口さんも怪しい!あ、武田さんという可能性も捨てきれないぞ!吉永さん…は殺された人だから違うよね!ん?意外と田中さんか!?」
視聴者 「結局誰なんだよ!不得要領かよ!」

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要はこの探偵さん、何も分かっていないみたいですね。推理ドラマなら推理ドラマらしく「お前が犯人だ!」とズバッと言って欲しいものです。場所はもちろん崖の上で。

ちなみに、類義語は「曖昧模糊(あいまいもこ)」や「有耶無耶(うやむや)」等、様々な言葉があります。曖昧さを表す言葉が数多くある辺りに、直接ではなく、婉曲的に自分の気持ちを伝える日本人の国民性を感じてしまいます。

「千篇一律(せんぺんいちりつ)」

〜同じようなものばかりで、面白みがないこと〜

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怪人   「ははは!この町をめちゃくちゃにしてやる!」
ヒーローA「そうはさせないぞ!」
怪人   「この声は!?」
ヒーローA「青レンジャー!」
ヒーローB「水色レンジャー!」
ヒーローC「群青(ぐんじょう)色レンジャー!」
ヒーローD「スカイブルーレンジャー!」
怪人   「いや、全員青系統かよ!千篇一律だな!」

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全く人気が出なさそうなヒーローですね。そもそも子供達は見分けがつくのでしょうか?

ちなみに、「千篇」は数多くの詩、「一律」は同じ調子という意味。元々は書かれた詩がどれも同じ調子で、面白みがないときに使われていた言葉でした。

今回紹介した使用例はいかがだったでしょうか?気に入った言葉があれば、是非日常生活でも使ってみてくださいね。

ただし、「レフト鈴木の連載って千篇一律だよな~」といった使い方はご遠慮ください!

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」、チバテレビ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。2013年日本語検定1級に認定。
アメブロ:http://ameblo.jp/hidekasuzuki/
ツイッター:@leftsuzuki

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