随時更新中!レフト鈴木の日本語お笑い道場

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 読者の皆さん、こんにちは。先日、平成29年度第1回検定の合否結果が発表されましたね。もちろん僕もしっかりと自分の結果をチェックしましたよ。前回のこのコラムで、「今回は手応え十分です!」と宣言してしまいましたので、「頼むから受かっていてくれ!」という思いで結果を見ました。さて、私レフト鈴木の気になる今回の1級受検の結果は...無事合格です!やりました!2013年に初めて認定をいただいてから、4年近くの時を経て、ようやく二度目の合格を果たすことができました。いや~長かった。
 そこで今回はせっかくなので、僕が二度目の1級合格を掴み取るまでのプロセスや、合格へのポイント等をお話ししていきたいと思います。題して、レフト鈴木「1級合格への道」!

1.「敬語」「文法」の領域を抑える

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 僕が思うに、日本語検定の問題の中で一番得点率を上げやすい領域は、ずばり「敬語」と「文法」です。その他の「語彙」や「言葉の意味」等は、知らない言葉が出てきたら正直お手上げです。しかし、「敬語」、「文法」の領域に関しては、ルールを覚えてしまえばある程度の問題には対応できます。尊敬語、謙譲語の使い分けや、いわゆる「ら抜き言葉」や「さ入れ言葉」に対する理解を深めておけば、得点がかなり稼げます。しかも、これらの言葉や表現は普段使う場面も多いので、目上の人と接する時に意識しながら話したりすると定着するのが早くなります。覚えるべきポイントも比較的少ないので、『公式過去問題集』『公式練習問題集』等を利用して、まずは「敬語」「文法」の領域にとりかかることをおすすめします。

2.とにかくボキャブラリーを増やす

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 日本語検定の問題は、「敬語」「文法」「語彙」「言葉の意味」「表記」「漢字」「総合問題」と、様々なジャンルから出題されますが、どの領域でも共通して問われるのは「どれだけ多くの言葉を知っているか」ということです。そのために僕がやったのが、「国語辞典の中で自分が知らなかった言葉をノートに書き出す」という勉強法でした。頭から読んでいき、何となく出題されそうな気がする語句をひたすらノートに書き写していくという途方もない作業を、約2ヶ月かけて行いました。もちろん、それだけではただの自己満足です。次はそれを片っ端から暗記していきました。これまた途方もない作業でしたが、確実に自分のボキャブラリーを増やすことに成功しました。しかも、それだけ沢山の言葉に触れていると、知らない言葉を見た時に、使われている漢字等から何となくの意味が予測できるようになります。この勉強法を取り入れるかどうかは読者の皆さんにお任せしますが、一つでも多くの言葉を覚えていた方が、各領域での得点率は上がると思います。

3.過去問を繰り返し解く

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 どんな試験や検定にも言えることですが、過去問を繰り返し解き、傾向を分析することは、かなり有効な手段であると思います。なので僕は、まずネット通販等を駆使して日本語検定の過去問を全て入手し、何度も何度も解きました。その際、ただ問題を解くのではなく、本番を想定して時間配分などに留意しながら解くことが重要です。そして、解いた後はじっくりと答え合わせをします。間違えた問題はもちろん、正解した問題についても、しっかりと解説を読みます。選択式の問題の場合は、正しい選択肢だけではなく、間違いの選択肢の語句にも注目します。なぜなら次はその語句の意味を問うような問題が出るかもしれないからです。知らない言葉だったのであれば、それもしっかりとノートに書き出しておき、暗記します。問題を解いた直後は、何問正解できたか、というところに気がいきがちですが、それよりも、その過去問の中に自分が知らない言葉や文法のルールなどがいくつあるかを知ることの方が重要です。なので、「もう少し勉強して力をつけてから過去問を解こう」ではなく、「とにかく一度過去問を解いてみて力をつけよう」という風に、まずは軽い気持ちで過去問に挑戦してみると良いのではないかと思います。

4.本番で焦らない

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 もし、合格に必要なものは何か?と聞かれたら、僕は「前日までの準備」と「当日の平常心」であると答えます。先述したように、前日まではとにかく過去問を何度も解いたり、ノートに書き写した言葉を一つでも多く頭に叩き込んだりと、がむしゃらな努力が求められます。しかし当日は全くの逆で、最後の瞬間までどれだけ冷静でいられるかが合否を分けることも多いのです。焦ってしまうと、本来は余裕綽綽で正解できたような問題も落としてしまうことがあります。実際、僕も3年以上この日本語検定を受け続けていますが、受検後に自己採点をしていて、「なんでこんなに簡単な問題を間違えてしまったんだ!?」というようなことが多々ありました。きっと僕と似たような経験をされた方も多いのではないでしょうか。そんなミスを防ぐために僕が試験中に心がけていること...それは「分からないものは分からない」と、開き直ることです。全ての問題に正解しようと思っていると、一つでも分からない問題が出てきた時にかなり焦ってしまいます。でも、「知らないものは知らないし、分かる問題だけしっかり解けるようにしよう」と心がけていると、気持ちに余裕が生まれて、つまらないミスをしなくなるのです。また、つい焦ってしまった時も、一度気持ちを落ち着けてから改めて問題文をよく読んでみると、さっきまで分からなかった問題が解けたりもします。とにかく大事なことは平常心。そしてその平常心を支えているのは、前日までの努力から生まれる自信であると僕は思います。

 今回は僭越ながら、僕が1級合格へのポイントをお話しさせていただきましたが、参考になりましたでしょうか?もう一つ付け加えるのであれば、楽しみながら勉強するということも重要だと思います。普段の勉強に疲れた時は、この「日本語道場」を読めばリラックスしながら勉強できます。もっとリラックスしたい時は、YouTubeにアップされている“くりおね”のネタを見たり、Twitterで僕達のライブ情報を調べて実際に会場に来てみたりしたら、とても良いと思います。あれ?いつのまにか宣伝になっちゃいましたが、つまりは僕のファンになることが、1級合格への近道とも言えますね!?これからも日本語芸人レフト鈴木をよろしくお願いしま~す!

レフト鈴木

1987年埼玉県生まれ。千葉大学卒業。お笑いトリオ「くりおね」ツッコミ担当(ワタナベエンターテインメント所属)。フジテレビ「日本語探Qバラエティクイズ それマジ!?ニッポン」、テレビ朝日「GURIGURIくりぃむ」「『ぷっ』すま」、TBS「有吉ジャポン」、チバテレ「Girl’s Pop’n Party」「おはYo! HIテンション」等に出演。日本語検定1級に過去2回認定。
アメーバブログ:http://ameblo.jp/hidekasuzuki/
ツイッター:@leftsuzuki
ユーチューブ:https://www.youtube.com/channel/UCLBQrhXN7UsOA2V50oTCqMg

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